かっこんとう。 葛根湯[寒気(さむけ)]

葛根湯・医師長谷川が自信をもってお勧めする漢方薬の効果と使い方

かっこんとう

では、"風邪のひきはじめ"とはいつのことを言うのだろう?たとえば、「今日風邪をひいたようだ」という方の場合、3日前は風邪のひきはじめとは言わないのだろうか? 『風邪のひきはじめに飲む葛根湯』が広く知られるようになってきたが、具体的にはどのタイミングでどのように飲むのが効果的なのか。 本講座では実際に葛根湯を配り、その中に含まれる生薬の成分や、効能、香り、飲み方などについて解説。 身近な漢方である「葛根湯」について学んだ。 「午前10時くらいに『風邪をひいたな』と思い、13時ごろにクリニックや薬局に行き、『葛根湯をください』と言った患者さんがいました。 さて、この患者さんに葛根湯を出していいでしょうか?」 冒頭、石毛氏から問いかけられた問題である。 実はこれは、石毛氏が学部長を務める、日本で唯一の漢方薬学科を擁する横浜薬科大学の、昨年度の試験問題なのだという。 「できる子なら、この1問に対して、A4の解答用紙4~5枚の答えを書くくらいの大切な問題です。 さて、皆さんはどう考えますか?」 「葛根湯を出していい」と思った参加者は3名だけ。 ほとんどは「出してはダメ」に挙手した結果を見て、石毛氏は、「ではこの患者さんが風邪をひいたのが3日前だったらどうですか?」と再度出題。 今度も、ほとんどの参加者が「出してはダメ」だと判断した。 「風邪のひきはじめに葛根湯、という言葉がTVで蔓延していますが、あれは非常に困ったものだと(笑)。 『いつ、だれに、どうやって飲ませたらいいか』が決まっているのが漢方薬なんです。 今日はぜひ、そのことを知っていただきたい」 ここで、参加者に葛根湯の見本が配られた。 「葛根湯は、7種類の生薬からでき上がっています。 最初に、紙の上に葛根湯を広げて、7種類に分けてみてください。 シナモンの香りがしませんか?葛根湯は、とても香りのいい漢方薬なんです」 白い紙の上に広げてみると、なるほど、確かに色や形が異なる成分が混ざり合っている。 石毛氏にひとつひとつ解説していただきながら、分類し、セロハンテープで紙の上に留めていく。 ・麻黄(まおう)…緑色で、ストローのような形状。 交感神経を刺激する成分エフェドリンが入っている。 ・桂皮(けいひ)…茶色がかった枝のよう。 シナモン、ニッキのこと。 噛むと甘みと辛みがある。 ・大棗(たいそう)…ナツメの実。 柔らかく、噛むと干しぶどうのような甘みがある。 ・生姜(しょうきょう)…ショウガを干したもの。 辛みが強い。 ・甘草(かんぞう)…黄色く、齧ると甘くなる。 生薬としてよりは、甘味料として使用する場合が多い。 ・芍薬(しゃくやく)…白っぽく、食べるとホクホク。 筋肉の痛みをとる働きがある。 ・ 葛根…葛の根っこ。 黒っぽい。 肩こりを治す。 麻黄と桂皮は、体を温め、発汗させる。 大棗、生姜、甘草は、胃腸を守る。 芍薬と葛根は、筋肉の痛みをとるという、それぞれの働きがある。 つまり、この7つの生薬からなる葛根湯は、「身体をよく温める処方構成になっており、肩こりや筋肉の痛みをとりながら、お腹を守って、食事がとれるようにする」漢方薬だということになる。 では、葛根湯は、具体的にはどんな風邪の症状に効果があるのか。 石毛氏は参加者に、風邪をひいたときにどうなるかを聞いていった。 「熱がある」「鼻水」「頭痛」「咳」「喉の痛み」「悪寒」「肩こり」「のぼせ」「鼻がつまる」「吐き気」「食欲がない」「身体がだるい」…。 次々と挙がる症状を、石毛氏はホワイトボードに書き留めていく。 「さまざまな症状がありますが、まずは大きく「熱あり」「熱なし」の2つに分けて考えます。 熱が出ているとき、人間の身体は、何をしていると思いますか?」 ある参加者が、「免疫を上げている」と答え、石毛氏は感心しながら、「一発で正解を出されてドギマギしました(笑)。 そう、ウイルスをやっつける一次免疫を上げるためには、熱が必要です。 体温が37度~38. 0度くらいになると、免疫は約5倍上がると言われています。 最初の産熱は、とても大事なんですね」 2000年前の漢方に関する書物でも、「葛根湯は、熱を一生懸命つくっているときの症状(悪寒、頭痛、身体痛、発熱等)を呈しているときに使いなさい」と書いてあるそうで、「熱が出そうだな、でもまだ汗は出ていないな、というタイミングで飲むのが葛根湯。 麻黄と桂皮の効果で身体がポカポカ温まってきて、早く熱を上げてウイルスを殺してくれます。 初めから汗が出ている人に飲ませると、汗が出過ぎてしまい、よくありません。 そういう人には、麻黄を除いた桂枝湯(けいしとう)がおすすめ。 お腹を守りながら身体を温め、適度に発汗させる漢方です」 熱が出たからといって、解熱剤の入った総合感冒薬を飲むと、熱は下がるが、ウイルスが死なず、風邪が長引くこともあるので注意だ。 風邪をひいたらまずは身体を休めてほしい。 風邪薬は風邪の症状を緩和する薬であることに注意。 「風邪の時、あまり熱は出ないが、なんとなくだるいのが長く続く、という人にも、漢方は効果的です。 寒気がひどく、のども痛い。 だるくて横になっていたいタイプですね。 こういう人には、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が効果的です」 現在、日本で保険が適用される漢方が148種類。 風邪のときに処方される薬でも20~30種類ある。 「これだけ種類があると、セルフメディケーションはできない。 漢方のわかるお医者さんや薬剤師さんがいて、適正な薬をもらうことができたらいいと思いませんか?私は、患者さんの症状に合わせて、漢方薬をきちっと出せる専門家を育てるべく、日々学生を教えています」 最後に、「漢方は苦い、と思っている方に、オブラートの正しい使い方をお教えしましょう」と、参加者たちにフィルム状のオブラートと、薬代わりの砂糖、水が入った小さなコップが配られた。 最初に、オブラートを円錐状にして先端を折り、砂糖を入れて、口の部分も舐めて閉じる。 「この包みを、そのまま口の中に入れると。 舌にくっついて、薬が溶け出してきてしまい、不快な思いをします。 これは、ポイッと、コップの中の水に浮かべてください」 「そのまま、水と一緒にぐっと飲んでみてください」 半信半疑で飲んでみると、ゼリー状になったオブラートが、口の中にくっつくことなくスルリと喉を通って行った。 薬代わりに入れた砂糖の味もまったくしない。 目からウロコの飲み方に、会場から驚きの声が上がった。 「オブラートを正しく使えば、お子さんでも漢方薬を飲めるようになります」と石毛氏。 「葛根湯は、身体を温める薬ですので、冷たい水で飲むのではなく、温かいお湯で飲んでください。 少しショウガを入れると、非常によく効きます」 今回は、90分という短い時間で、漢方の奥深い世界のほんの入口を学んだだけであったが、多くの知識を得ることができた。 参加者にとっては、自分の身体と向き合うきっかけにもなったに違いない。

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葛根湯(かっこんとう)

かっこんとう

詳細情報- 顆粒 規格/JANコード 12包/4987438070507 16包/4987438070552 180包/4987438070545 用法・用量 1日3回、次の量を食前又は食間に水またはお湯にて服用してください。 成人(15才以上) 1回1包 7才以上15才未満 1回2/3包 4才以上7才未満 1回1/2包 2才以上4才未満 1回1/3包 2才未満 1回1/4包 成分・分量 3包(6. 0g)中 葛根湯エキス(4/5量)4. 0gを含有しています。 日局カッコン 6. 4g 日局マオウ 3. 2g 日局タイソウ 3. 2g 日局ケイヒ 2. 4g 日局シャクヤク 2. 4g 日局カンゾウ 1. 6g 日局ショウキョウ 0. 8g 上記生薬量に相当する 添加物として、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸Mg、乳糖水和物を含有する。 詳細情報- 錠剤 規格/JANコード 120錠/4987438060553 260錠/4987438060560 用法・用量 1日3回、次の量を食前又は食間に水またはお湯にて服用してください。 成人(15才以上) 1回4錠 7才以上15才未満 1回3錠 5才以上7才未満 1回2錠 5才未満 服用しないこと 成分・分量 12錠中 葛根湯エキス(1/2量)2. 50gを含有しています。 日局カッコン 4. 0g 日局マオウ 2. 0g 日局タイソウ 2. 0g 日局ケイヒ 1. 5g 日局シャクヤク 1. 5g 日局カンゾウ 1. 0g 日局ショウキョウ 0. 5g 上記生薬量に相当する 添加物として、無水ケイ酸、ケイ酸Al、CMC-Ca、ステアリン酸Mg、トウモロコシデンプンを含有する。

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葛根湯|処方紹介|ジェーピーエス製薬株式会社

かっこんとう

葛根湯の主成分である• (の根を乾燥させたもののこと)• 基本方剤である(桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草)に葛根・を加えたものである。 桂枝湯と葛根湯両方とも発汗作用があるがその作用効果が異なる。 桂枝湯は発汗作用が弱い発汗薬で、これに強い発汗薬である麻黄を加え、より発汗作用を強化した発汗薬が葛根湯である。 また、葛根には鎮痛作用がありとくに首筋の凝りをとる作用があるとされる。 なお、虚証、寒証の人は葛根湯ではなく桂枝湯を用いる。 芍薬は漢方薬の代表的なの一つ。 生姜・大棗は方剤全体のを緩和する目的でペアで多数の方剤に使われる。 甘草には元来喉の痛みをやわらげる作用があるが配合されている量が少ないことからあまり効果が期待されておらず、副作用を緩和する目的で加えられたと考えられる。 原典には、葛根と麻黄を先に煎じ、後から他の生薬を加えてさらに煎じるとされている。 この方法は麻黄の主成分であるをより多く抽出することができる。 適応 [ ]• の初期で寒気があり汗をかいておらず、肩や首筋のこり、頭痛、鼻水、鼻詰まりなどの症状がある場合。 神経痛。 血行障害。。 初期で慢性化していないもの。 鑑別 [ ]• 強い発汗作用があるため、汗をかきやすい体質の人が服用したとしても効果が現れにくい。 咳や喉の痛みには余り効果がない。 口渇があるような明らかな熱証の場合には用いてはいけない。 この場合はを用いる。 虚弱者には桂枝湯や、、などを用いる。 鼻詰まりの改善を目的とする場合、を併発している場合は、を用いる。 高熱がある場合は、を用いる。 関節の痛みが強い場合は、を用いる。 局方収載 [ ] 第十五改正のから、上記構成生薬を乾燥エキス化した「葛根湯エキス」(Kakkonto Extract)が収載された。 医学的研究 [ ] 一つの研究は、「葛( Pueraria lobata)は、の阻害剤であるため、二日酔いの解消のための生薬としては不適当であるように思われる」と結論付けている。 葛根湯を摂取した15〜30分後、飲酒者はの亢進を示し、この期間が風邪症候群の治療における重要な役割を果たしているかもしれない。 また、気道感染に対してよい効果を示すという研究例や 、マウスにおいて食品アレルギー関連消化管症状を和らげるという研究例がある。 葛根湯を題材にした作品 [ ]• () 落語の枕話の一つ。 「頭が痛い」「腹が痛い」「目が痛い」などのどんな患者にも葛根湯を処方してごまかしてしまう。 しまいには付添いの人にまで「まあ、いいから」と葛根湯を飲ませるという藪医者の話。 葛根湯医という言葉は上記の通りという意味合いと、漢方薬というのは数種類の薬剤を調合したものであるから、必要とあらば一つの処方でも取捨選択次第で何種類ものバリエーションが存在するため、それを使いこなせる知識を持った名医であるという意味合いの、2つの側面を持つ。 派生物 [ ] 派生物としては次のようなものがある。 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい) - とを加えて鼻づまりや慢性鼻炎を改善する効果をもたせたもの。 独活葛根湯(どっかつかっこんとう) - を加えて慢性的な肩こりへの効果をより強めたもの。 出典 [ ]• 福山大学. 2019年9月4日閲覧。 2019年5月22日• Hsi-Ya Huang 1997. Anal. Chim. Acta 351 1—3 : 49—55. Inotsume N, ukushima S, Goto N, Hayakawa T, Imai S, Inotsume N, Toda T, Yanaguimoto H 2009. 臨床薬理 40 3 : 79-83. 『漢方医学』〈創元医学新書〉、1990年2月1日(原著1956年7月25日)、第3版、p. 208。 合田幸広「第15改正日本薬局方に漢方エキス収載される:葛根湯、加味逍遙散、苓桂朮甘湯、補中益気湯、柴苓湯、大黄甘草湯の6処方」『漢方医薬学雑誌』2006年、14巻、1号、p162-163• McGregor NR 2007. Alcohol 41 7 : 469-478. 入船 賢司「アリナミンFと葛根湯が除菌に有効であった緑膿菌性慢性気道感染症の1例」『日本呼吸器学会雑誌』第47巻第3号、2009年、 218-221頁、。 Yamamoto T, Fujiwara K, Yoshida M, Kageyama-Yahara N, Kuramoto H, Shibahara N, Kadowaki M 2009. Int. Arch. Allergy Immunol. 148 3 : 175-185. 古村和子「矢数道明先生生誕百年記念原稿 漢方薬の効き目の根拠(EBM)(下)」『漢方の臨床』、2006年、53巻、2号、p351 関連項目 [ ]•

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