いもち 病 農薬。 第93話 いもち病の実態と効果的な防除対策(病害虫・雑草防除ガイド【害虫と病気の話】)

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いもち病は、糸状菌(かび)が引き起こす病害で、25~28度の温度と高湿度を好む。 また、感染には水滴が必要で、稲体に水滴が付着するような天候が長時間続くときに多く発生する。 そのため、稲体を乾燥状態に保つことができれば発生することはほとんどなく、カラ梅雨など乾燥が続くような天候ではいもち病の心配はしなくてもよいことになる。 しかし、実際には、しとしと雨の続く本格的な梅雨の時期に田んぼを乾燥状態にすることは絶対不可能なので、実際の田んぼでは、稲体乾燥大作戦は通用しない。 このため、発病前の予防防除をしっかり行うことが、いもち病防除の王道である。 15有効成分のうち11成分が予防的効果主体で、治療的効果を示す有効成分(発病してからも散布できる)は4成分である。 この治療効果を示す有効成分4つのうち3つはすでに耐性菌の発生が確認されている。 単成分では使用できないため、メラニン合成阻害(R)系列の有効成分との混合剤が使用されている。 このうちストロビルリン系薬剤は、すでに多くの地区で耐性菌の発生が確認されているため、使用の際は、事前に耐性菌の発生状況を確認しておく必要がある。 現在、よく使われている有効成分は、抵抗性誘導剤、メラニン合成阻害(R)、メラニン合成阻害(P)・抵抗性誘導の3つの系列がある。 育苗箱処理で使用するものは抵抗性誘導剤を成分とするもの、本田散布では、メラニン合成阻害(R)、メラニン合成阻害(P)・抵抗性誘導の2つの系列のものが多い。 (1)育苗箱処理剤 育苗箱処理は、長期に効果を持続する必要があるため、抵抗性誘導を有効成分に含むものを選定するとよい。 いずれも、紋枯病や初期害虫、ウンカ類、チョウ目害虫を同時防除するために、3、4種の混合剤が主体となっているため、紋枯病や害虫の発生状況に合わせて有効成分の組み合せを選ぶようにしてほしい。 (2)本田処理剤 本田処理に使う農薬は、粒剤や豆つぶ剤、ジャンボ剤、フロアブル等の水希釈で散布するものや、粉剤など様々な剤型があるので、所有している散布機器に合わせて剤型を選ぶ。 豆つぶなど拡散性の高い製剤は、散布器がなくても、畦畔から製剤そのものを手や柄杓(ひしゃく)で投げ入れるだけで水田全面に拡散する。 とても楽に散布できる製剤なので一度試してみるとよい。 有効成分別では、メラニン合成阻害(R)かメラニン合成阻害(P)・抵抗性誘導を中心に選ぶようにする。 いずれも予防剤なので、ラベル記載の使用方法を守って発病前に必ず散布してほしい。 本田散布でも、いもち病防除の基本は予防散布だ。 梅雨など発生が予想される時期に入る前に、ラベル記載の使用適期に合わせて確実に散布するようにしてほしい。 特に抵抗性誘導剤の場合は、散布してから稲の抵抗性が出てくるまでに時間がかかるので、いもち病の発生が予想される時期より前のラベル記載の散布適期を逃さずに散布するようにしてほしい。 もし、いもち病が発生してしまったら、治療効果を有する有効成分が入った農薬を選んで散布する。 その際は、ウンカ類やカメムシ類、いもち病以外の病害の発生状況を確認し、それらも同時防除できる農薬を選ぶようにしてほしい。 それらの害虫防除に使用される有効成分は表のとおりで、9系列20成分が主なものだ。 多くの害虫は、発生初期であれば発生を確認してからの緊急散布で間に合うことも多い。 ところが、害虫によっては発生前に予防的に散布した方が良い場合もある。 例えば、イネツトムシ(チョウ目)のように、幼虫がツトを作ってしまう前に散布しないと効果がうまく出せないもの。 さらに、ウンカなどのように、いつ飛んでくるかわからず、大量に飛来されたら緊急防除をおこなってもかなりの被害を受けてしまうような害虫の場合である。 このような害虫対策としては、予防散布をして、準備万端で迎え撃つ方が効果が安定する。 特に、縞葉枯病ウイルスを保毒したヒメトビウンカがやってきた場合は、吸汁されてしまうとウイルスをうつされてしまうので、縞葉枯病の発生が多い地域では、確実に予防散布しておきたい。 最近は、トリフルメゾピリムなど、育苗箱処理後に長期間効果が持続する成分が多数あるので、発生する害虫に合わせて、これらの剤を使うと効率の良い防除が可能となる。 ただし、ウンカ類にはネオニコチノイド抵抗性害虫が発生している地域があるので、そのような場合の薬剤の選択は指導機関に相談してほしい。 このため、育苗箱で防除できる場合は、育苗箱処理と併用して防除を組み立てるとよい。 本田処理に使う殺虫剤は、殺菌剤と同様に、粒剤や豆つぶ剤、ジャンボ剤、フロアブル等の水希釈で散布するもの、粉剤など様々な剤型があるため、所有する散布機器に合わせて剤型を選ぶ。 害虫にも最も効果の出やすい防除適期がある。 防除適期は、農薬のラベルや技術資料に詳しく書かれているので、それを十分に把握して逃さずに防除してほしい。 残念ながら、防除適期を逃すと効果が落ちる殺虫剤も多いので、しっかりと適期を守ってほしい。 また、ネオニコチノイド系やフィプロニルでは薬剤抵抗性が報告されているため、これらを使用するときは、指導機関等に確認するようにしてほしい。 (関連記事) ・(19. 26).

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いもち病

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いもち病の効果的な防除方法は イネいもち病は全国で発生し、低温や日照不足、多雨等により発病が促進されることから、冷害年に特に大きな被害をもたらします。 病原菌は糸状菌で、イネの全生育ステージで発生し、乾燥状態で越冬した罹病籾、種子、藁等が伝染源です。 葉いもちに罹ると、生育が抑制され、ひどくなると枯死します。 病斑上に形成された分生胞子が風により飛散し、次の感染・発病をひきおこします。 穂いもちでは養分吸収阻害により著しい稔実不良となります。 また、いもち病菌には品種に対する病原性が異なるレースが存在し、菌の変異により、それまで抵抗性であった品種が罹病化する場合があるので、抵抗性品種を栽培していても注意が必要です。 防除の基本は総合防除です。 発生の誘発因子を表に示します。 病害の発生を助長する栽培を避けることで効果的な病害防除を行うことができます。 イネの収量や品質等に大きく影響するのは穂いもちですが、穂いもちの伝染源は葉いもちであり、葉いもちの伝染源は苗いもちや育苗期の葉いもちです。 近年、苗で発生したいもち病を持ち込む「持ち込みいもち」により早期に葉いもちが多発生し、穂いもちが多発生する場合が多くみられます。 効果的な防除のために、圃場をよく見回り、適正な管理を行い、早期発見に努め、発生を認めた場合には早急に防除することが大切です。 表 いもち病の発生しやすい条件と対策 (山口富夫,1987を一部改変) 農薬防除において最も注意しなければならないことは、薬剤耐性菌です。 耐性菌が発生している場合、同一作用機作の薬剤を散布しても防除効果はありません。 箱施薬粒剤でも耐性菌の発生が報告されているので十分に注意してください。 耐性菌に関する情報は、各都道府県の病害虫防除所に問い合わせてください。 各防除体系におけるいもち病薬剤施用適期を図に示します。 いもち病防除薬剤は予防剤が多いことから、適期に遅れないように施用します。 箱施用薬剤はその長期有効性が苗いもちや本田での早期の葉いもち発生を防ぐことができるので効果的ですが、東日本地域では7月中旬頃に箱施薬剤の発病予防効果が低下することが多く、同時期に上位葉での葉いもちが急増し、穂いもちが多発生する場合があります。 その場合上位葉での葉いもち防除を徹底します。 現在、コンピューターを活用して、高精度な葉いもちの発生予察が行われており、その発生予察に基づき、的確な防除が可能です。 穂いもち防除薬剤の多くは散布剤なので、出穂期を予測し、穂孕・穂揃期に的確に施用します。 穂いもち防除粒剤施用適期は7月下旬~8月上旬です。 図 いもち病防除薬剤の施用適期 (東北各県の農作物病害虫・雑草防除基準より作成) 中干し等との関係から散布後に田面を乾燥させている場合がありますが、粒剤は散布後4~5日間湛水状態を保持しなければ十分な効果が得られません。 また、穂いもち多発生が予測される場合には傾穂期に追加防除を行います。 冷害年には、防除適期に雨が多く、せっかく薬剤散布を行っても雨で流されてしまう場合がありますが、天候の変化に注意し、雨間薬剤散布をこまめに行うことで被害を小さくすることができます。 中島敏彦 (独)農研機構東北農業研究センター 水田環境研究グループ 水田作研究領域.

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育苗箱処理・湛水散布でイネいもち病に高い防除効果を示します。 いもち病の発病前に処理することによって、いもち病を長期間予防できます。 また、細菌性病害の白葉枯病に対しても効果があります。 は種前から葉いもち初発3日前までと幅広い処理時期があります。 水稲に高い安全性といもち病に対して長期の残効性がありますので、育苗箱処理から湛水散布と幅広い処理時期を可能にしています。 低薬量で高い防除効果を発揮します。 ルーチン粒剤は、10アールあたり有効成分処理量30gでいもち病に対し高い防除効果を示します。 植物病害抵抗性誘導型殺菌剤であるため、耐性菌発達のリスクが小さい薬剤です。 ルーチンは、既存のいもち病薬剤耐性菌に対しても有効です。 浸透移行性に優れ、長い残効性があります。 ルーチンは優れた浸透移行性と長い残効性を有しています。 人畜および有用生物に対しても高い安全性を示します。 人畜、水産動植物などへの安全性が高く、環境への影響が少ない薬剤です。 培土と薬剤を均一に混和し、処理後速やかに使用してください。 処理した床土または覆土を放置しないでください。 また余った処理済の培土を、他作物に使用しないでください。 は種時覆土前処理の場合• は種作業の前に使用するは種時施薬機の散布量を調整してください。 スタンド式は種時施薬機の場合、傾斜などに注意してください。 傾きがあると正確な散布ができず、散布ムラの原因になります。 は種時施薬機の取扱説明書の注意事項をご確認ください。 移植当日処理の場合• 濡れた葉に薬剤を処理しないでください。 苗に露などが付いている場合は、薬剤処理前にあらかじめ露を払い落としてください。 苗に薬剤が付着した場合は軽く払い落としてください。 薬剤処理後は葉に付着した薬剤を払い落とし、軽くかん水して薬剤を土になじませてから移植してください。 注意事項• 床土または覆土に混和処理する場合、処理後速やかに使用してください。 また処理した床土または覆土を放置しないでください。 湛水散布する場合は、発病前に予防的に散布してください。 散布にあたっては、湛水状態 水深3~5cm で均一に散布し、散布後少なくとも7日間は湛水状態を保ち、田面を露出させず、落水およびかけ流しをしないでください。 いぐさ栽培予定水田では使用しないでください。 また、処理した稲苗を移植した水田ではいぐさを栽培しないでください。 きく等の他作物に影響を及ぼす場合があるので、薬剤が育苗箱からこぼれ落ちないように散布してください。 また、土壌全面に不透水性無孔シートを敷くなど、薬剤処理後の潅水による土壌への浸透をさけてください。 使用にあたっては使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることをお勧めします。

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