ダイ ウォール 連続。 確率の壁を越えろ!! 魂の2連ダイウォール!!【ポケモンランクマッチ】

ダイマックスわざ一覧

ダイ ウォール 連続

彼女に浮気された挙句階段から落ちて死んだ三十路男が、なぜかpkmn世界で十歳の少年になり、さらにはチャンピオンになってしまう話。 十五話目。 捏造が基本装備。 セミファイナル開始。 バトル回です。 ほぼバトルしかしてません。 さらっと流してしまおうかなあとも思ったんですが、dndもkbnもここを勝ち上がるのを目指してるわけで、じゃあちゃんと書いたほうがいいよな、となった結果長くなりました。 十五話の八割はバトルでできています。 ただ書いてる人間がエンジョイ勢なんで、やり込んでる方からすると、こここうしたほうがいいのに…と思うことがあるかもしれません。 何かおかしいことがあってもそっとスルーしてやってくだされ。 >それきあいのタスキやなくてきあいのハチマキやで 間 違 え た あ !! 修正しましたありがとうございます。 名前が似てるアイテム多すぎ問題。 実はおびとこだわり系もごっちゃになる…。 どれがどれなんだってばよ? ブクマ、いいね等、ありがとうございます! 励みになります!• 吹雪でかすむホワイトヒル。 そこを抜ければ、エンジンシティ、ナックルシティと並ぶ三つ目の壁を持つ街、シュートシティが現れる。 ダンデたちは寒い寒いと言いながら、壁の中へ逃げ込むようにして入った。 雪に閉ざされた十番道路とは打って変わって、シュートシティは穏やかな気候だ。 日差しがあって暖かい。 まるでここだけが春に包まれているようだった。 ダンデは物珍しげに周囲を見た。 門を入ってすぐのところは広場になっていて、中央にはココガラ、アオガラス、アーマーガアの像がある。 広場の左から伸びる道沿いには多くのショップが、右の道にはタウンハウスが並んでいた。 エンジンシティやナックルシティも充分都会だったけど、シュートシティは新しさを感じる街だ。 遠くに見えるモノレールや観覧車、ローズタワーにスタジアム。 その背後には近代的な高層ビル群。 どれもがきらびやかで目新しい。 「いろいろ見て回りたいとこだけど、時間ないからすぐスタジアム行くぞ」 キバナがスマホロトムを見つつそう言って、あの特徴的な形のシュートスタジアムへと足を向けた。 道中住民たちから応援の声をもらいながら、ダンデたちは橋を渡る。 スタジアムに入ると、中にいた人たちからわっと歓声が上がった。 まだセミファイナルトーナメントは始まってないのに、すでにスタジアムのエントランスには人が集まっている。 もしかしてこれは入待ち? というやつだろうか。 あ、ルリナがサインを求められてる。 それを他人事のように見ていたダンデも、小さな男の子に握手してくださいと言われ、慌てて手を差し出した。 今までも応援してくれる人はいたけど、それは頑張っているチャレンジャーに対してであって、こんなふうにダンデ個人を応援してくれるのは初めてである。 ダンデはどぎまぎしながらファンサービスを行った。 人の波が収まって、ダンデたちは受付に八つのバッジを見せる。 すべてのバッジが隙間なく組み合わさり、一つのメダルのような形になっているそれを確認すると、あとは名前なんかを登録してエントリー完了だ。 「それではトーナメント開始まで控室にてお待ちください」 いよいよセミファイナルトーナメントが始まる。 かつて画面越しに見ていたシュートスタジアムのバトルフィールドに、ダンデは立っていた。 まばゆい照明と大歓声が降りそそぐ中、正面にはソニアがいる。 「ダンデくん、ワンパチを助けてくれてありがとう。 でも、それとこれとは別だからね!」 「わかってるぜソニア! 全力でやろう!」 一回戦目、ダンデの対戦相手はソニアだった。 物心つく前からずっと一緒に育ってきた幼馴染。 いつもダンデの手を引っ張ってくれていた存在。 だが、バトルフィールドの上では関係ない。 ただ全力で挑むのみ。 ソニアはポケモン博士を目指すだけあって、さすがの知識量である。 安定した戦い方だが、それでもダンデの勢いは止められない。 倒し倒されながらダンデの手持ちを二匹まで落としたが、すでにソニアにはワンパチしか残っていなかった。 「ワンパチ、ダイマックス!」 「リザードン、キョダイマックス!」 ダイマックスバンドから発される赤い光がモンスターボールを包み、ポケモンを巨大化させる。 でんきタイプのワンパチに対し、ダンデはあえてリザードンを出した。 決して手を抜いているわけでも、舐めているわけでもない。 ワンパチはソニアにとって大切な相棒だ。 ならばそれに相対するべきは己の相棒であるリザードンしかいないだろう。 これはソニアへの敬意であり、手を抜くどころか全力で叩き潰すという決意の表れだった。 「リザードン、キョダイゴクエン!」 炎の翼がぶわりと火勢を増して、そこから火の鳥のような炎が噴き出す。 勢いよく飛び出したそれがワンパチにぶつかる直前、透明な壁によって防がれた。 「ダイウォールか……!」 相手のわざを受けない防御のわざ。 強力なわざを防げる一方、ダイウォールはまもるやキングシールドと同じで、連続で使うと失敗しやすい。 それに守ってばかりでは当然勝てないわけで、どこかで攻撃へと転じなくてはならない。 「ダイナックルだ!」 リザードンの振り上げた拳が巨大な衝撃となってワンパチへと襲いかかるが、これも防がれる。 でも予想どおりだ。 防がれたっていい。 ダンデの狙いは攻撃を当てることではなく、ダイナックルの強化効果で攻撃値を上げることである。 ダイマックスのあいだ攻撃を防ぎきられても、ステータスを上げれば次の攻撃に備えることができる上、ソニアにプレッシャーを与えられる。 ダンデの思惑どおり、ソニアは迷った。 このままダイウォールで押し通すか、それともダメージ覚悟でダイサンダーを繰り出すか。 ソニアはほんの一瞬目を閉じ、パッと開いて声を張り上げた。 「ワンパチ、ダイサンダー!」 攻撃を選んだか。 ワンパチはステータスでリザードンに劣るため、強力な攻撃がしたいならダイマックスを逃す手はない。 しかしワンパチは、ステータスで、リザードンに劣る。 当然すばやさも。 「キョダイゴクエン!」 ワンパチが攻撃するよりも速く、リザードンのキョダイゴクエンがぶち当たる。 攻撃値を上げたおかげでHPの半分ほどを削ることができた。 よろめいたワンパチはぐっと踏ん張りながら、遅れてダイサンダーを撃つ。 効果はばつぐん。 だがHPの減りはそれほどでもない。 ここでダイマックスの効果が切れ、リザードンとワンパチの体が一回り、二回りと小さくなる。 リザードンの状態が安定していることを確かめて、ダンデは命じた。 「リザードン、かえんほうしゃだ!」 「ワンパチ避けて!」 押し寄せる業火をワンパチが軽やかな動きで避ける。 ここで避けるなんて、さすがソニアとワンパチ! ダンデは歯を食いしばりながらも笑った。 「10まんボルト!」 そして間髪入れずに電撃が放たれた。 太い柱のように束ねられた雷がリザードンを貫く。 リザードンは苦しそうな唸り声を上げたが、ばさりと翼を広げて体を這う電撃を振り払った。 残りHPは半分。 小さくてかわいいワンパチがリザードンを追い上げる様に、観客は大きな声援を送った。 だがそんなワンパチのHPはじわじわと蝕まれていく。 キョダイゴクエンの名残である。 キョダイゴクエンはわずかなあいだだけ、相手の最大HPの六分の一のダメージを与え続けるという効果があるのだ。 「リザードン!」 名前を呼べば、リザードンはすぐさま空気を吸い込んだ。 次こそ当てる! 「かえんほうしゃ!」 吐き出された猛火は瞬きのうちにワンパチを呑み込んで、ソニアがワンパチを呼ぶ声さえかき消してしまう。 誰もが勝負はついたと思った。 しかし炎が晴れた時、ワンパチは立っていた。 ワンパチはソニアを悲しませまいと持ちこたえたのだ! 心の底から歓喜がわき上がり、ぞくぞくと背中を駆け抜けていく。 ソニアも、ソニアの小さな騎士もまだ諦めていない。 強い目でダンデたちを見据えている。 ソニアが薄く口を開いた時、ダンデは、来る、と思った。 10まんボルトが来る。 瞬間、ダンデは避けろと叫んでいた。 その声に合わせて飛んできた雷撃をリザードンがかわす。 ソニアの表情が悔しそうにゆがむ。 キョダイゴクエンの名残がわずかに残っていたワンパチのHPを削り切る。 たった一瞬のあいだに行われたことが、ひどくゆっくりに見えた。 「ワンパチ、戦闘不能! よってダンデ選手の勝利!」 バトルフィールドに倒れたワンパチへソニアが駆け寄る。 ダンデが荒い呼吸をすると、耳に歓声が戻ってきた。 こんなにも大きな声なのに、集中するあまり聞こえなくなっていたらしい。 自分の両手を見下ろして、何回か握ったり開いたりを繰り返す。 10まんボルトを避けた瞬間、あの瞬間だけどこか違う世界にいた気がする。 それが一気に現実へ戻ってきた感じだ。 「ぎゃう」 「! あ、なんでもない。 ソニアもワンパチをボールに戻している。 二人はフィールドの中央で向かい合い、ぎゅっと握手を交わした。 「すごくいい勝負だったぜ、ソニア!」 「三匹も手持ち残しといてよく言うよ……」 ダンデの言葉に苦笑したソニアだったが、すぐに明るい笑顔に変えて、でもまあ、ありがと、と言った。 「がんばってね、ダンデくん。 応援してる」 ダンデは強くうなずいた。 全力を尽くして戦ってくれたソニアとワンパチたちに、恥じることのないバトルをしようと決意して。 キバナ対ネズ戦ではキバナが勝利を収め、続くダンデの二戦目の相手はルリナだった。 ルリナに勝てば決勝戦でキバナと戦うことになる。 出場者が五人という人数上、誰かが三回戦わなければならない。 抽選の結果それがダンデになったわけだが、ダンデはまったく気にしていなかった。 というかむしろ喜んでいた。 だってこんな大舞台で友達と戦えるなんて最高じゃないか! ネズとはバトルできなかったからあとでやらなきゃ、とまで考えていた。 ルリナの手持ちはみずタイプで統一された水パーティー、いわゆる水パである。 ダンデの手持ちにはみずに有利なタイプはおらず、しかもみずタイプの多くはこおりタイプのわざも覚えるとあって、エースのリザードンはもちろん、ドラゴンタイプのドロンチやオノノクスも不利だった。 すなわち高威力のわざで一撃で沈める、というものだった。 インファイト、げきりん、ギガインパクト。 どれも使ったあと能力が下がったり、こんらんしたり、動けなくなったりといったデメリットがあるものの、純粋に高い威力を誇るわざである。 ダイマックスはルリナのカジリガメに対しギルガルドで行った。 ルリナはこちらの弱点であるあくタイプのダイマックスわざ、ダイアークを撃ってきたが、一発で落ちるほどではない。 ダンデはお返しにダイソウゲンを撃った。 ギルガルドはソーラーブレードというくさわざを覚えられる。 これはソーラービームと同じで発動までに時間がかかるが、ダイマックスわざになればそんなことは関係ない。 四倍弱点を食らったカジリガメは倒れた。 ダンデの狙いどおりに。 「私のほうが押し流されちゃったわ」 バトルが終わって、ルリナは悔しそうにしながら、次は絶対負けないから、と付け加える。 力業もいいところの超パワープレイだったが、ダンデはなんとか勝つことができた。 さあ次はキバナとのバトルだ。 控室でポケモンたちを回復させ、頭に何度も編成を思い浮かべる。 多少の休憩時間はあったけど、ルリナ戦に引き続いての連戦である。 準備し忘れてることがないか入念にチェックした。 「そろそろお時間です」 リーグスタッフにうながされ、ダンデはバトルフィールドへと続いている通路を歩く。 ここを通るのはもう三回目なのに、まだ心臓がどきどきしてしまう。 いや、一回目よりも二回目よりも、鼓動は大きく、早い。 通路から出れば、壁にさえぎられていた歓声がわっと聞こえるようになる。 ダンデの正面の出入り口からキバナが歩いてきた。 ダンデもまっすぐにキバナだけを見つめた。 やがてフィールドの中央で向かい合う二人。 周囲をドローンロトムがぐるりと回りながら撮影してるが、そんなものはもはや二人の意識の外にあった。 キバナがすっと小指を立てた右手を差し出した。 「もちろん」 自分の持てるすべての力でもって戦う。 あの夜に交わした約束を忘れるはずがない。 少しの熱を残してするりと指がほどけた。 そして二人は背中を向け、戦いのための距離を取る。 位置についた二人を確認し、レフェリーが宣言する。 「キバナ選手対ダンデ選手、バトル開始!」 レフェリーが言い終わるや否や、ダンデはホルダーに手を伸ばした。 「行け、オノノクス!」 「出番だぜ、コータス!」 キバナがコータスを出したのを見て、内心でよし、と拳を握る。 読みが当たった。 フィールドに強い日差しが降りそそぎ、宙を舞う埃をきらきらと照らす。 キバナはほぼ確実にソーラービームを撃ってくるだろう。 「その前に落とす! なみのり!」 オノノクスの周りから水があふれ出し、巨大な波となってコータスに押し寄せた。 耐えようと踏ん張ったコータスがフィールドに長い爪痕を刻む。 効果はばつぐん。 さらに防御値の高いコータスに対して物理わざではなく特殊わざ。 耐えられるものではない。 だがキバナはふっと笑った。 水面のように揺らめく目が鋭く光る。 なみのりを受けたコータスはHPを大きく削られながらもぎりぎりで耐えていた。 だが二度目を耐えることは到底できないだろう。 「オノノクス、じしん!」 オノノクスが激しく足を踏みつけ、尻尾をフィールドに叩きつける。 その震動は瞬く間に大きくなり強くコータスを揺さぶった。 だが崩れない。 コータスは四つの足でしっかりと地を踏みしめている。 「甘いぜ、ダンデ」 キバナのそんなささやきとともに、再び太陽が生まれ、オノノクスは光に貫かれた。 ソーラービームが巻き起こした風で、赤いものが宙を舞うのが視界の端に見えた。 正体に気づいて歯噛みする。 キバナはダンデの攻撃を読んで、瀕死になるわざを受けてもHPが一だけ残るアイテムを持たせていたのだ。 弱点ではないとは言え、強力なわざを二度も食らったのである。 さすがのオノノクスも耐えきれず、フィールドに倒れ伏した。 初っ端から大技の応酬という派手な幕開けに観客たちは熱狂する。 しかし二人にその歓声は聞こえていなかった。 目も、耳も、その他の感覚すべてを互いに向けていたから。 オノノクスは倒されたが、コータスも瀕死直前だ。 キバナが次に出すポケモンはなんだろう。 残りの手持ちはサダイジャ、ヌメルゴン、フライゴン、ジュラルドン。 多分キバナはジュラルドンをキョダイマックスさせてくるから除外。 サダイジャとフライゴン、ジュラルドンは砂嵐になってもダメージは受けないが、ヌメルゴンは違う。 ならじめんタイプの二匹を先に出すよりヌメルゴンを出してくるはず。 「任せたぜ、ギルガルド!」 オノノクスをボールに戻し、ギルガルドを出す。 コータスをシャドーボールで倒すと、やはり推測どおりキバナはヌメルゴンを出してきた。 そしてあまごい。 強かった日差しが消え、フィールドにざあっと雨が降り始める。 「ギルガルド、ボディパージ」 ボディパージは体重をマイナス百キロにしてすばやさを二段上げるわざである。 ヌメルゴンとギルガルドならギルガルドのほうが少し遅い。 しかしこれでヌメルゴンより速くなった。 念のためもう一度しておきたいところだが、そんな時間は与えてくれなさそうだ。 ダンデはギルガルドに攻撃を命じる。 「アイアンヘッド!」 ギルガルドの体が剣のように振り上げられ、ヌメルゴンへと叩きつけられた。 真正面から攻撃を受けたヌメルゴンはその衝撃にふらついた。 倒れはしなかったものの、ぎゅっと目を瞑ってやり過ごしている。 ひるんで攻撃が出せないのだ。 「もう一度アイアンヘッドだ!」 攻撃をたたみかける。 再び振り上げられたギルガルドの刃がヌメルゴンを襲い、着実にHPを削っていく。 しかし二度目はひるまず、ふるふると頭を振ったヌメルゴンはギルガルドを睨みつけた。 「やってくれるじゃねえか……お返しだ! かみなり!」 パッと目を焼くような光が閃き、一拍遅れて轟音が響き渡る。 かみなりは命中率低めのわざだが、天候が雨の時は必中である。 ギルガルドの弱点ではないとは言え、高威力のわざはこたえた。 あと一発は耐えられるが、二発耐えられるかどうか。 だがHPが減っているのはヌメルゴンも同じ。 ボディパージのおかげで先制は取れている。 このまま攻撃し続けろ! ダンデがアイアンヘッドを繰り出すと、キバナも負けじとかみなりを撃つ。 ヌメルゴンはひるまない。 逆にギルガルドがまひになってしまったが、持たせていたヒメリのみですぐさま回復する。 ちゃんとまひ対策してたぞ。 「アイアンヘッド!」 しつこいほどの連続アイアンヘッド。 ひるませたいのが見え見えの攻撃にキバナがいやそうな顔をする。 しかもそれで本当にひるんでしまうものだから、彼の舌打ちがここまで聞こえてきそうだった。 最後までアイアンヘッドで押し切りなんとかヌメルゴンを倒す。 三番手はサダイジャ。 それはもうしょうがないので、せめて後続が攻めやすいようにシャドーボールで特防を下げた。 サダイジャが大量の砂を吹き出して、天候がすなあらしへ変わる。 雨で濡れた体に細かな砂が貼り付いた。 ギルガルドはサダイジャのほのおのキバで倒れ、ダンデはバリコオルを出した。 本来ならバリコオルもすなあらしによるダメージを受けるのだが、ぼうじんゴーグルを持たせて無効にしている。 しかしさっき見たように、サダイジャはほのおわざを持っている。 ほのおのキバは威力はそれほど高くないけれど、十パーセントの確率でやけど状態にして、さらにひるませてくるという面倒なわざである。 ここは一気に落としたい。 「バリコオル、れいとうビーム!」 「サダイジャ、ほのおのキバ!」 二人の指示が同時に飛び、バリコオルとサダイジャが一斉に動く。 攻撃態勢に入ったのはほぼ同時だったが、わずかにサダイジャのほうが速かった。 炎をまとった牙がバリコオルに深々と突き刺さる。 やけどは負ったけどバリコオルはひるまない。 効果ばつぐん、さらに特防を一段下げていたのも相まって、サダイジャは砂塵をまき散らしながら倒れた。 [newpage] キバナはサダイジャがれいとうビームに倒れるのを、悔しげに表情をゆがませながら見ていた。 フィールドを覆う砂嵐でも隠せないぐらい、ダンデの両目は爛々と輝いている。 バリコオルをやけど状態にはしたけど、このすなあらしのダメージを受けているようには見えない。 多分ぼうじんゴーグルで天候によるダメージを受けないようにしているのだ。 対策ばっちりかよくそが。 やけどにできてよかった。 サダイジャからフライゴン、ジュラルドンの流れはすでに読まれているだろうから、ためらいなくフライゴンを出す。 フライゴンのほうが速いから先制はできる。 バリコオルを出してくるのも予想していたのでいわわざを覚えさせてきた。 たとえ一撃で落とせなくてもやけどのダメージで押し切れるだろう。 「フライゴン、ストーンエッジ!」 バリコオルを中心にフィールドがばきりと割れて、とがった刃のような岩がいくつも突き出す。 バリコオルは岩に突き刺されながらも、ステッキの先をフライゴンに向けた。 当たらなかったれいとうビームはキバナの斜め上を走り、観客席を守るための防壁にぶつかった。 その時のダンデの顔と言ったら。 悔しそうに牙を鳴らしながらそれでも笑っているのだから、ほんとどうしようもない。 でも多分、キバナも同じ顔をしている。 心底バトルが楽しくてしょうがないって顔を。 ストーンエッジを耐えたバリコオルは、しかしやけどによって力尽きた。 倒れたバリコオルをボールに戻して、ダンデが次に出したのはドロンチ。 チャレンジャー襲撃事件ではともにワンパチを救出した二匹が、倒すべき敵として相対する。 しかしキバナはためらわない。 「フライゴン、ドラゴンクローだ!」 美しい羽ばたきを響かせてフライゴンがドロンチに迫る。 その爪に引き裂かれながら、ドロンチは優雅に舞ってみせた。 りゅうのまいか。 そしてダンデが吠える。 「ドラゴンダイブ!」 ドロンチが空中高くへと舞い上がり、とてつもない速さでフライゴンめがけて急降下した。 激突されたフライゴンはフィールドに叩き落される。 けれどすぐに起き上がった。 危なかった。 キバナの頬を汗が伝う。 本来ならドラゴンダイブは強力なわざだ。 しかもりゅうのまいで威力を上げている。 倒されてもおかしくない攻撃だった。 ダンデもそう思っているのだろう。 想像以上に平然としているフライゴンにいぶかしげにしている。 キバナはフライゴンにハバンのみを持たせていた。 効果ばつぐんのドラゴンタイプのわざのダメージを半減させるきのみである。 やがてそのことに気づいたダンデがすごい表情になった。 怒るか笑うかどっちかにしろ。 きのみでダメージが半減されたとは言え、決して楽観視できないHPだ。 きのみを使ってしまった今、ここからは純粋な殴り合いになる。 ドロンチにはすなあらしのダメージも入る分、こっちが有利か。 なんにせよ攻撃するしかない。 「フライゴン、ドラゴンクロー!」 「ドロンチ、りゅうのはどう!」 またしても二人の指示が重なる。 互いに向かって同時に飛び出した二匹は、フィールドの中央で激しくぶつかり合った。 ドラゴンクローが、りゅうのはどうが、直撃し炸裂して二匹を弾き飛ばす。 そのまま地に叩きつけられ動かなくなった。 相打ちだ。 フライゴンをボールに戻す。 自分も、ダンデも、手持ちは残り一匹。 これで勝負が決まるのだ。 互いに視線をそらさないまま、最後の一匹へと手を伸ばした。 「ジュラルドン」 「リザードン」 「キョダイマックス!」 赤い光の中、キョダイマックスしたジュラルドンとリザードンがフィールドを踏みしめる。 二匹の上げる咆哮は、スタジアムの空気をびりびりと震わせた。 キョダイマックスポケモンが二匹並ぶ光景に、観客の熱気も最高潮に達する。 「リザードン、キョダイゴクエンだ!」 「ジュラルドン、ダイロック!」 キョダイゴクエンのほうがわずかに速くジュラルドンに届いた。 炎が金属の体にまとわりつき焼き尽くそうとする。 熱された空気が勢いよく押し寄せてきて、キバナまでじりじりと炙られているようだった。 しかし猛火を打ち消すように巨岩が次々と突き出て、ひときわ大きな岩の壁がリザードンに向かって倒れ、衝突する。 砕けた岩は砂塵へと姿を変え、フィールドに吹き荒れる風とともに視界を煙らせた。 キョダイゴクエンの継続ダメージは痛いけど、今のでリザードンのHPはかなり削られた。 すなあらしのダメージも入る。 油断はできないが負ける気もしない。 キバナが次の展開に思考を巡らせていると、ダンデが観客の声援にも負けない大声で叫んだ。 こちらも負けじと牙を剥いて挑発する。 「お前こそ炎がぬるいんじゃねえのか? そんなんじゃ全然熱くなれないぜ!」 ギラギラと瞳を燃え上がらせて二人は睨み合う。 勝ちたい。 こいつだけには負けたくない。 神経という神経が、血管という血管が、体の隅々まで覚醒して弾けそうだ。 二人は同時に声を張り上げた。 「ダイナックル!」 もはや爆発のような音と衝撃がして、ジュラルドンとリザードンがよろめく。 硬い金属が軋む音。 弱点のかくとうわざを受けてジュラルドンのHPがごっそり減った。 さらにキョダイゴクエンの継続ダメージ。 リザードンもすなあらしで徐々にHPを削られていく。 互いにあと一撃耐えられるかどうか。 砂煙の向こう、紫の髪を乱し、体中を砂や泥で汚したダンデがいる。 ほんの一瞬の合間、時間が止まったような、このバトルフィールドだけが世界から切り取られたような、不思議な感覚の中、見慣れたダンデの金色の目が色づいていくのを見た。 瞳孔の周りを、淡い紫が染めていく。 朝と夜のあいだの空の色だ。 これだけ離れているのに、砂嵐で見えづらいはずなのに、キバナははっきりとその様を目にした。 ダンデ、楽しいんだな。 わかるよ。 オレも今すげー楽しいもん。 これが、勝負を決する最後の一撃。 どちらかを勝者に、もしくは敗者にする運命の境目。 ダンデもそうなのだ。 同類だからよくわかる。 「勝つのはオレさまだぜ、ダンデ!」 「いいや、オレが勝つ!」 キバナが不敵に笑って見せれば、ダンデも口の端を吊り上げて笑った。 頬を上気させ、たまらなく嬉しいとでも言うように目を細めるその表情は、大輪の花が咲き誇るかのように美しい。 互いの息の根を止めようとしているこの状況でなければ。 全身を焼き焦がしそうな熱量を抑えることができなくて、キバナも、ダンデも、ありったけの思いを込めて吠えた。 「ジュラルドン、キョダイゲンスイ!」 「リザードン、キョダイゴクエン!」 赤と青の光が交差してジュラルドンとリザードンに激突する。 キョダイゴクエンの業火がジュラルドンを燃え上がらせれば、キョダイゲンスイの青い嵐がリザードンを閉じ込める。 すさまじい音、熱、風。 衝撃波がフィールドを駆け抜けて、盛大に砂を巻き上げた。 前が見えないほどの砂塵に巻かれ、キバナは思わず両腕をかざして顔を庇った。 細かな砂粒が肌を叩いていく。 勝負はどうなった。 勝ったのか、負けたのか。 風が収まると砂煙が晴れてきて、フィールドの様子が見えるようになる。 「ジュラルドン、戦闘不能! よってダンデ選手の勝利!」 スタジアムを満たす大歓声が、どこか遠くに聞こえる。 ジュラルドンは黒い煤と砂にまみれて倒れていた。 ……負けた。 負けたんだ。 勝てなかった。 自分が敗者であることを自覚した途端、キバナの胸に強烈な悔しさがわき上がる。 バトルは互角だった。 対策はちゃんとできてたし、指示を間違えたりもしなかった。 だけど、キバナは負けたのだ。 バトルに負けた悔しさと、全力で戦った充足感とが入り混じって、頭の中をぐちゃぐちゃにする。 楽しかった。 負けたくなかった。 バラバラの感情が好き勝手に飛び交っておかしくなりそう。 じわりと視界がにじんで、キバナはヘアバンドを目の下まで引っ張った。 鼻の奥がつんと痛くなる。 なんとか涙の波をこらえて深く息を吐いた。 ふわふわとおぼつかない足を動かしてジュラルドンに近づく。 「おつかれさま、ジュラルドン。 ゆっくり休んでくれ」 申し訳程度に汚れを払ってやりながら、ジュラルドンをボールに戻す。 見ればダンデもリザードンを戻したところだった。 砂を踏みしめながらフィールドの中央へ歩いていくと、ダンデは勢いよく駆けてきてキバナの右手を両手で握った。 「キバナ、すごかった! いいバトルだった!」 まだ興奮が収まらないのだろう。 ダンデの目はカラーチェンジしたままである。 近くで見るとその変色具合がよくわかった。 瞳孔の周りを染める紫は、虹彩の中ほどまで外に向かって放射状に伸びており、まるでオーロラか、雲間から射す光のようにゆらゆらと揺れている。 紫と金のバイカラーだ。 キバナはバイカラーというと自分しか知らないので、どういうふうにカラーチェンジが起きているのかいまいちわかっていなかったけど、こんなにもはっきり色が変わるものなのか。 アレックスが熱心に覗き込んだのも無理はないかもしれない。 どこがよかったとかひやひやしたとか語るダンデの手を、キバナは力を込めて握り返した。 「来年、」 朝焼けの空を切り取ったような目を見つめながら言う。 「来年はオレさまが勝つ……!」 瞬きで一瞬朝焼けが隠れて、ダンデの顔が太陽のような笑みに彩られた。 「来年も勝つのはオレだぜ!」 「うるせー!」 握られてないほうの手で紫の髪をぐしゃぐしゃにかき混ぜてやると、砂がばさばさ落ちてきたのだった。 ダンデのファイナルトーナメント進出が決まり、二人はインタビューを受けたもののすぐに解放された。 全身砂まみれのひどい状態だったので。 キバナは自分に割り当てられた控室に戻り、荷物を持ってシャワー室へ行こうとした。 しかしバッグの持ち手を掴んだところで足が止まる。 あの時の表情、しぐさの一つ一つまで、はっきりと思い出せる。 ワイルドエリアで、ダイマックスしたゴチルゼルをあっと言う間に倒したアレックス。 チャンピオンとキバナのあいだに横たわる距離は途方もなくて、それでも彼のもとへ行こうと決意した。 汚れたユニフォームに雫が落ちる。 一つ二つと落ちたそれは乾いた砂に沁み込んで色を濃くした。 次々とあふれる涙を乱暴に腕で拭う。 まとわりついた砂がこすれて少し痛かった。 キバナは届かなかった。 あと一歩のところで勝利は手をすり抜けていった。 全力でやった。 後悔はしていない。 でもだからこそ、悔しくてたまらなかった。 バトルフィールドでは我慢した涙をぼろぼろこぼしながら、こんなに悔しいと思ったのは久しぶりだな、とどこか他人事のように思う。 昔はアレックスとのバトルで毎回泣いてた気がする。 相当手加減されてたし、勝てないのは当たり前なんだけど、それでもめちゃくちゃ悔しくて泣いた。 あれからいろんな人とバトルして、ダンデと出会って……その中には勝ちも負けもある。 ダンデに負けるのだってこれが初めてじゃない。 でも、今日の一敗が一番悔しい。 「ロトム……」 情けない涙声で呼びかけると、バッグの中で待機していたスマホロトムがひょいと顔を見せる。 キバナはぐすぐす鼻をすすって、心配そうにこちらを見るスマホロトムに言った。 「写真撮って。 オレの写真」 スマホロトムはちょっと迷ったような動きをして、しかしキバナの命令どおり写真を撮った。 画面にはあちこちに砂をこびりつかせたぐっちゃぐちゃの姿で泣くキバナが映っている。 「ぶっさいくな顔……」 つぶやきつつ画像を保存する。 今日のこの気持ちをいつでも思い出せるように。 キバナは忘れかけていたのかもしれない。 バトルに負けたら死ぬほど悔しいってことを。 それはだめだ。 悔しくなくなったら、負けることをなんにも思わなくなったら終わりだ。 勝利の喜びだけでなく、敗北の悔しさも全部血肉にできてこそ、強くなれるのだから。 涙のあとをこすってごまかし、キバナはしっかりとした足取りで歩き始めた。 「わ、豪華……さすがロンド・ロゼね」 部屋に入るなりそうこぼしたのはルリナだ。 高級ホテルになど入ったこともなければ泊ったことも当然ない子どもたちは、物珍しそうに室内を眺める。 キバナももちろんこのホテルに来たことはないのだが、ナックルジムの内装に慣れていたため、結構いい部屋だなあ、ぐらいにしか思わなかった。 キバナたちがいるのはシュートシティにある老舗のホテル、ロンド・ロゼの一室。 ファイナルトーナメントに進出するチャレンジャー、つまりはダンデに用意された部屋だった。 ファイナルは明日なので、ダンデはここに泊まることになる。 しかし泊まれるのはダンデだけで、キバナたちの宿は相変わらずスボミー・インだ。 でもジムチャレンジは終わってないからまだ無料で泊まれる。 さて、泊まれもしないのにぞろぞろとダンデについてきたのには訳がある。 「ファイナルは明日の十時から、チャンピオンマッチはその夜だ。 それまでにレベルを上げられるだけ上げるぞ」 キバナが言えば、ダンデは表情を引き締めてうなずいた。 キバナもルリナもソニアもダンデに負けた。 もうこうなったらこいつにはファイナルも勝ち抜いてもらうしかない。 自分たちの分まで……というのはちょっと腹が立つから言わないけど、ダンデが簡単に負けたらダンデに負けた自分たちまで弱かったみたいになるじゃないか。 というわけでキバナたちはダンデのファイナルトーナメント対策と、あとチャンピオン対策を手伝いに来たのである。 本命は後者。 ちらっとネットを見たら、ダンデを応援する声は多いものの、チャンピオンに勝てんの……? という声も多かった。 キバナたちも思ってる。 というか対戦相手であるダンデが一番思ってる。 まあチャンピオンと戦うためにはまずジムリーダーたちに勝たないといけないのだが。 キバナたちはテーブルを囲んで、それぞれスマホロトムや筆記用具を引っ張り出した。 「とにかくレベルは上げるとして、問題は対策だな……」 腕を組んで考え込むダンデに、キバナはスマホロトムを操作して画面を見せた。 そこにはチャンピオンの手持ち一覧が載っている。 「チャンピオンは手持ちも出してくる順番も決まってるから、ちゃんと対策してれば勝てないことはない……と、思う」 「思う……」 「まあ、それで八年負けなしですからね」 語尾が弱気になっても仕方ないとネズは肩をすくめた。 チャンピオンの手持ちはアーマーガア、サザンドラ、イエッサン、ルカリオ、ミロカロス、そしてリザードンだ。 「まずはアーマーガアだけど、こいつは完全に耐久型。 てっぺきを積んで積んで防御を上げて、はねやすめで回復。 そのあとはすなかけでひたすら命中率を下げてくる。 攻撃わざはひこうタイプ」 「うわあ……」 キバナの説明にソニアが思わずいやそうな声をもらした。 硬い、回復する、攻撃が当たらない。 イライラすることこの上ない相手である。 しかもそれを一番手に持ってくるあたり本当に性格が悪い。 「持久戦は無理だわ。 早く落さないと」 ルリナの言うとおり、アーマーガアは時間をかければかけるだけ硬くなってしまう。 てっぺきを積む暇を与えず、できれば一撃で倒したい。 となるとアーマーガアの弱点であるほのおタイプかでんきタイプで戦うべきだろう。 ダンデの持っているほのおタイプと言えばリザードンだが、さすがに初手でエースを切るのはしたくないらしい。 ダンデは、バリコオルで行こうと思う、と言った。 「バリコオルはでんきわざを覚えられるし、アーマーガアより速い」 なるほど、いいかもしれない。 アーマーガアの戦法を考えれば先手を取るのは必須である。 心配なのはバリコオルの弱点にはがね、むし、あくがあるところだ。 アーマーガアははがねタイプでもあるのでもちろんはがねわざが使えるし、しっぺがえしやダメおしといったあくわざに、むしわざのとんぼがえりもある。 しかしアーマーガアはわざの編成が変化わざに偏っているため、攻撃わざの枠は一つだけ。 しかも最初からそれがひこうタイプとわかっていれば、バリコオルでも耐えることはできるだろう。 キバナはうなずきつつ、スマホ画面に指をすべらせた。 「じゃあ次、サザンドラだけど」 「もう決めてる。 ドロンチ……というかドラパルトで抜く」 「まあそれしかないよな」 サザンドラは速い、強い、ひるませてくるの三拍子なので、後手に回るとまず勝てない。 ドラパルトの弱点あく、ドラゴンがそろっているが、ダンデの手持ちでサザンドラから先制を取れるのはドラパルトだけである。 ドロンチには明日の夜までになんとしてでもドラパルトに進化してもらわなければならない。 「ネズはどう思う?」 ダンデがネズに意見を求めれば、いいんじゃないですか、と返ってきた。 「攻撃されても一発で落ちたりはしないでしょう。 ドラゴンわざで押して……ああ、とんぼがえりがあるといいかもしれませんね」 「とんぼがえりか……候補に入れておこう」 アドバイスをメモに書きつけているダンデの横から、ルリナが身を乗り出してスマホを覗き込む。 「次は……イエッサンね」 「オスのほうな」 イエッサンはオスとメスで能力や覚えるわざが違うから、キバナは間違えないように一応付け足した。 「サイコキネシスと、あとマジカルシャインは絶対持ってるよね」 「そうね。 ドラゴンは絶対出しちゃだめ」 エスパータイプはフェアリーわざも使えることが多いので、ドラゴンタイプとは相性が悪い。 オノノクスはなしだ。 「はがね対策でマジカルフレイムを入れてるかもしれないから、ギルガルドもだめだな」 はがねはフェアリーに強く、またエスパーわざも効果はいまひとつ。 相性は悪くないけど、ダンデが言うように、イエッサンがほのおわざを覚えていたら厄介である。 ソニアが自分のスマホをいじって、あっ、と声を上げた。 「イエッサン、シャドーボール覚えるよ。 あとマジカルリーフにエナジーボール、それからドレインパンチ」 イエッサンのわざ一覧でも見ているのだろうか。 ソニアが挙げたのはゴースト、くさ、かくとうのわざだった。 シャドーボールと聞いて思い出す。 「そう言えば使ってるの見たことあるな……」 「じゃあシャドーボールは確定か?」 「多分。 あくわざ持ってるゴーストタイプの対策だと思う」 キバナのうろ覚えの記憶だが、一年前か二年前くらいに見たエキシビションマッチで使っていたはずだ。 ノーマルタイプとゴーストタイプは、互いにダメージをまったく与えられない力関係である。 エスパー、ノーマルのイエッサンにもゴーストわざは一切効かないが、逆にあくわざを覚えているゴーストタイプなら、イエッサンに大きなダメージを与えつつ、自分の被ダメージを抑えることができる。 おそらくはそれに対抗するためにゴーストわざを入れているのだ。 だったらなおさらギルガルドは出せない、とダンデは頭を悩ませる。 残りの一枠はほのおか、くさか、かくとうか。 「結構隙がないですね……」 ネズの苦いつぶやきに全員がうんうんとうなずいた。 オノノクスもだめ。 ギルガルドもだめ。 これで残り一つのわざがくさタイプだった場合、ドサイドンとガマゲロゲも出せなくなってしまう。 ドラパルトをもう一度出す、という手もあるが、サザンドラと戦ってさらにイエッサンともやり合えるだけの余力を残せるのか疑問だ。 最悪一匹を捨て駒にすることになるかもしれない。 だがそんなことをして勝てる相手ではないだろう。 「動画探せ! イエッサンの動画! わざ特定しろ!」 キバナが己のスマホで検索すれば、ダンデたちもスマホを手にポケチューブをあさり始める。 チャンピオンの過去のバトル映像がきっと残っているはず……いや残っていてくれ頼む。 同じ動画見てしまわないように、いつのバトルなのか、誰が相手なのかということは報告し合いつつ、それ以外は無言でスマホと向き合う。 八年もチャンピオンをやっていれば、そのあいだに行われたバトルは公式戦だけでも膨大な数に上る。 それらすべてを見るのは時間的に不可能だけど、イエッサンが出てくる動画に限定すればさほど時間はかからない。 それにこの場には五人もいるのだ。 手分けすればすぐに目当てのものが見つかるだろう。 「あーっ!」 動画を探し始めて大体五分後、ダンデが大声を出して立ち上がった。 突然のことにキバナはびくっと肩を揺らしてダンデを見る。 ネズたちも驚いて大声の主を見ていたが、ダンデはそんなことお構いなしにスマホの画面を指さした。 「これ! これマジカルフレイムじゃないか!?」 そう言ってダンデがテーブルの真ん中に置いたスマホに目を落とす。 一時停止された動画には、確かにほのおわざらしきものを撃っているイエッサンが映っていた。 画面をタップして再生してみる。 「うん、確かにこれはマジカルフレイムだね」 ソニアが間違いないと太鼓判を押す。 ということはイエッサンが使ってくるのはマジカルフレイム……のはずなのだが、どうしてもそうとは言い切れない要素があった。 「ねえこれ、いつの動画なの……?」 ルリナの疑問はもっともだ。 映像の中、ギギギアルを倒したイエッサンを撫でるチャンピオンは、若いというより子どもだったのだから。 キバナにとってチャンピオンは大人のイメージが強く、こんなにちっちゃい姿を見るのは初めてである。 あの人にも子どもの時があったんだなあ……当たり前のことだけど……。 ダンデは動画が投稿された日を見て言う。 「六年前」 「ろっ……」 「六年前!?」 「古っ!」 六年前! つまりチャンピオンはこの時十二歳。 キバナなど四歳である。 道理で記憶にないわけだ。 しかし六年前って……。 「今でもマジカルフレイムなのか……?」 キバナが真っ先に考えたのはそこだった。 戦い方が固定されているアーマーガアは別として、ほかの手持ちはわりと頻繁にわざ編成が変わる。 戦う相手によってわざを変えるのは基本だけれど、六年前の情報を信じていいのだろうか。 少し悩んだすえに、ダンデは言った。 「イエッサンにはドサイドンで行く」 マジカルフレイムだという読みを信じるということだが、キバナは心配になってしまう。 「くさわざだったら一撃で落とされるぞ」 チャンピオン相手に一度崩れたら、バトル中に立て直すのは不可能だ。 すなわち負ける。 しかしダンデはそんな忠告など百も承知だとうなずいた。 「たとえ落とされても、食らいついて逆転するだけの力がなくちゃ、チャンピオンには勝てない」 わき出る闘志に金色の目が輝きを増す。 強引にでも勝利を奪い取ろうとする強い意志がびりびりと伝わってくる。 数時間前、キバナにも向けられていた目。 不利だろうが逆境だろうが、そんなものは乗り越えなければ、チャンピオンに勝てない。 まったくそのとおり。 自然と口が笑みの形になる。 「そうだな。 それぐらいの壁、ぶっ壊せなきゃ頂点には立てないぜ?」 「ああ、ドサイドンのメガホーンでぶっ壊してやるさ!」 ダンデが太陽のように笑って言うと、本当にそうするんじゃないかと思えるから不思議だ。 まるでできないことなんかないみたいに笑う。 周りにもそう思わせてしまう。 そんな力がある笑顔だった。 意気込むダンデにあてられたのか、その後のチャンピオン対策会議は非常に熱いものとなった。 ダンデがその熱さのまま、セミファイナルでは戦えなかったからとネズにバトルを迫ったのは余談である。 [chapter:Through hardship to the stars.

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S6【最終レート2125 最終58位】すないろ すなかき すなのかぜ:旧禁娯楽のレノバスタン

ダイ ウォール 連続

ダイマックスに関する研究成果の1つで、持っているトレーナーにポケモンをダイマックスさせる力を与えるアイテムです。 ストーリー序盤でマグノリア博士から受け取ります。 ダイマックスの仕様について 新システムのダイマックスは特別な仕様がたくさんあり、通常のプレイだけではまったく把握できません。 また、その中には対戦結果に大きく影響を及ぼすものも多々あるため、 ダイマックスに関する知識の網羅は必須です。 そこで、私たちポケソルが 独自に検証したダイマックスの仕様について説明していきます。 持ち物不要 メガシンカ、Zワザなどはそれぞれポケモンに専用の持ち物を持たせる必要がありましたが、ダイマックスはそういった物を必要とせず、 対戦中いつでも任意のポケモンに命じることができます。 ダイマックスできるのは、1試合で1度のみ ダイマックスすると HPの実数値が上昇します。 ポケモンにはそれぞれ「ダイマックスレベル」というものが存在し、この値が最小だと1. 5、 最大だと2. 0倍にまでHPは上昇します。 ポケモンの体力が削られている状態でダイマックスした場合、最大HPに対する割合がダイマックス前と同値となるようなHPになります。 定数ダメージの減少• 技「のろい」や持ち物「いのちのたま」など、 自身のHPに依存するダメージはすべて、ダイマックス前の最大HPを参照します。 前作までは定数ダメージを稼いで倒すという戦法が非常に強力だったので、「どくどく」のわざマシンが削除されたことも鑑みると、公式は 技のダメージで殴り合うゲームにしたいと考えているのではと予想できます。 怯まない ダイマックスしているポケモンは怯みません。 これにより、ダブルバトルでは「ねこだまし」が非常に打ち辛い技になりました。 シングルでは大きな影響はなさそうですが、「たきのぼり」の怯みが強みであったギャラドスが少し弱くなったとも考えられますし、 ダイマックスすることが怯みの負け筋を消す高度な立ち回りとなるなど、細かい考察が輝く調整となっています。 相手に交代させられない• 技「ほえる」や持ち物「レッドカード」などの、 相手を強制的に交代させる効果を受けません。 ただし、「ドラゴンテール」などの攻撃技の場合はダメージのみ与えることができます。 これにより、積み技を行った後ダイマックスすることで強制交代技にリセットさせられないので、カバルドンなど攻撃力の低くなりがちで 起点回避技を必要とするポケモンが軒並み弱くなりました。 技の選択を縛る効果を受けない• 技「アンコール」や特性「のろわれボディ」などの、 相手の技選択を制限する効果を受けません。 前作でZワザを用いてこれらを解除するテクニックは存在しましたが、今作はどのポケモンでも解除できるため、安易に技を縛る選択ができなくなりました。 これにより、「アンコール」が主体のソーナンスや「かなしばり」型のゲンガーなどが実質的な弱体化を受けています。 こだわり系の持ち物の効果を受けない マップ中央ワイルドエリアにある、赤く光った井戸のような岩から赤い光線が出ている時にそれを調べると、マックスレイドバトルが始まります。 通常はダイマックスポケモンが出現しますが、 低確率でキョダイマックスしたポケモンとの戦闘になります。 その時に捕まえたポケモンにはキョダイマックスマークの付いており、実際に自分でもキョダイマックスさせることができます。 特別な方法で入手 現在判明している、特別な方法で入手するキョダイマックスポケモンは以下の通りです。 ・ピカチュウ 『ポケットモンスターLet's GO ピカチュウ』をプレイしているアカウントでワイルドエリア駅の左上にいる男女に話しかけると貰えます。 ・イーブイ 『ポケットモンスターLet's GO イーブイ』をプレイしているアカウントでワイルドエリア駅の左上にいる男女に話しかけると貰えます。 ・ニャース• ・ヒトカゲ• ストーリークリア後、ライバル「ホップ」の家の2階に行くと拾えます。 孵化では遺伝しない ダイマックス・キョダイマックスわざ 技威力について ダイマックスわざは 元の技の威力によってその威力が決定します。 基本的には下の規則通りですが、追加効果の強い格闘・毒タイプのダイマックスわざや 一部の技は例外として威力が調整されています。 みず ダイストリーム 天候を雨状態にする。 いわ ダイロック 天候を砂嵐状態にする。 こおり ダイアイス 天候を霰状態にする。 くさ ダイソウゲン 場を「グラスフィールド」状態にする。 でんき ダイサンダー 場を「エレキフィールド」状態にする。 フェアリー ダイフェアリー 場を「ミストフィールド」状態にする。 エスパー ダイサイコ 場を「サイコフィールド」状態にする。 かくとう ダイナックル 味方全体の攻撃を1段階上げる。 はがね ダイスチル 味方全体の防御を1段階上げる。 どく ダイアシッド 味方全体の特攻を1段階上げる。 じめん ダイアース 味方全体の特防を1段階上げる。 ひこう ダイジェット 味方全体の素早さを1段階上げる。 ドラゴン ダイドラグーン 相手全体の攻撃を1段階下げる。 ゴースト ダイホロウ 相手全体の防御を1段階下げる。 むし ダイワーム 相手全体の特攻を1段階下げる。 あく ダイアーク 相手全体の特防を1段階下げる。 ノーマル ダイアタック 相手全体の素早さを1段階下げる。 変化技 ダイウォール まもるの効果に加えて、ダイマックスわざを防ぐことができる まとめ いかがだったでしょうか。 ダイマックスが新たな要素とはいえ、かなり複雑な仕様がたくさん追加されていました。 これらを把握することが、 他のプレイヤーとの差を広げる第1歩となるでしょう。 これからもポケモンシングルバトルで勝つために必要な情報をお届けしていくので、公式アカウント のフォローをお願いします。

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コトダマン|ホウダイカンリュウ攻略!上級ノーコンのデッキ・倒し方

ダイ ウォール 連続

相手の攻撃を防ぐ技 技の詳細 ダイウォール ダイマックス状態で変化技を使うと、ダイウォールになります。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の技を受けません。 連続で使うと、失敗しやすくなります。 「ゴーストダイブ」などの、「まもる」を無視できる技やダイマックス技も防ぎますが、「フェイント」は貫通します 解除はされません。 まもる ノーマルタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の技を受けません。 連続で使うと失敗しやすくなります。 みきり かくとうタイプ、 PP5の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の技を受けません。 連続で使うと失敗しやすくなります。 トーチカ どくタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の技を防ぐと同時に、 直接攻撃をした相手をどく状態にします。 連続で使うと失敗しやすくなります。 ブロッキング あくタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の 攻撃技を防ぐと同時に、 直接攻撃をした相手の防御を2段階下げます。 変化技は防げません。 連続で使うと失敗しやすくなります。 キングシールド はがねタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンの間、相手の 攻撃技を防ぐと同時に、 直接攻撃をした相手の攻撃を1段階下げます。 ブレードフォルムのギルガルドはシールドフォルムにフォルムチェンジします。 変化技は防げません。 連続で使うと失敗しやすくなります。 ニードルガード くさタイプ、PP10の変化技です。 連続で使うと失敗しやすくなります。 ファストガード かくとうタイプ、PP15の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+3 、そのターンの間、自分と味方は相手の先制攻撃の技を受けません。 特性の効果による先制攻撃も受けません。 「まもる」と違い、連続で使用しても失敗しません。 味方全体に効果があるため、主に ダブルバトルで使われます。 最初のターンの行動を「ねこだまし」で封じられたくない時や、きあいのタスキで耐えた後の先制技による止めを回避したい時に有効です。 ただ、「まもる」や「みきり」よりも優先度が低く、 「ねこだまし」と同じ優先度のため、素早さで負けていると「ねこだまし」を防げない場合があります。 ワイドガード いわタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+3 、そのターンの間、自分と味方は、相手や味方が使った、複数のポケモンが対象の技を受けません。 特性の効果による先制攻撃も受けません。 「まもる」と違い、連続で使用しても失敗しません。 味方全体に効果があるため、主に ダブルバトルで使われます。 トリックガード フェアリータイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+3 、そのターンの間、自分と味方は、相手や味方が使った、自分や味方への変化技を受けません。 「まもる」と違い、連続で使用しても失敗しません。 味方全体に効果があるため、主に ダブルバトルで使われます。 たたみがえし 場に出た最初のターンのみ、そのターンの間、自分と味方への攻撃技を無効化します。 優先度0のため、素早さで負けていると、効果が無い場合があります。 変化技は防げません。 こらえる ノーマルタイプ、PP10の変化技です。 必ず先制でき 優先度:+4 、そのターンに、ひんし状態になる攻撃を受けてもHPが1残ります。 連続で使うと、失敗しやすくなります。 共通の効果 上記の技が成功した次のターン、ファストガード・ワイドガード・トリックガード以外の成功率は下がります。 逆の順番であれば、成功率は下がりません。 例えば、まもるの後のワイドガードは必ず成功します。 そのほかの技 みがわり ノーマルタイプ、PP10の変化技です。 分身のHPが0になるまで、すべての攻撃を自分の代わりに分身が受けます。 分身は状態異常になりません。 ただし、音系の技や特性「すりぬけ」による攻撃は本体が受けます。 分身は残ります 1ターン身を隠す技 技の詳細 ゴーストダイブ ゴーストタイプ、威力90、命中100の物理技です。 1ターン目に消えて、2ターン目に攻撃します。 消えている間は相手の技を受けません。 相手の「まもる」「みきり」「トーチカ」「ブロッキング」「キングシールド」「ニードルガード」「たたみがえし」の効果を受けません。 そらをとぶ ひこうタイプ、威力90、命中95の物理技です。 1ターン目に空中へ飛び上がり、2ターン目に攻撃します。 空中にいる間は、「うちおとす」「かぜおこし」「かみなり」「たつまき」「ぼうふう」以外の技を受けません。 とびはねる ひこうタイプ、威力85、命中85の物理技です。 1ターン目に空中へ飛び上がり、2ターン目に攻撃します。 空中にいる間は、「うちおとす」「かぜおこし」「かみなり」「たつまき」「ぼうふう」以外の技を受けません。 また、「かぜおこし」「たつまき」で受けるダメージが2倍になります。 ダイビング みずタイプ、威力80、命中100の物理技です。 1ターン目に水中へ潜り、2ターン目に攻撃します。 水中にいる間は「なみのり」「うずしお」以外の技を受けません。 あなをほる じめんタイプ、威力80、命中100の物理技です。 1ターン目に地中へ潜り、2ターン目に攻撃します。 地中にいる間は「じしん」「マグニチュード」以外の技を受けず、これらの技で受けるダメージが2倍になります。 共通の効果 身を隠している状態でも、あられや砂嵐によるダメージや、相手の特性いかくの効果は受けます。 身を隠している状態でも、自分か相手が特性「ノーガード」の場合は技が命中し、どくタイプによる「どくどく」も当たります。

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